計算力をつけるためにはどうすればいいのか?

 

・・・宿題を増やし、計算問題の量をこなす。

 

 

これ非常に危険です!

 

 

計算力が高くないのに量を増やせば、計算にかかる負担がますます重くなりストレスとなり、数学嫌いになります。

 

 

しかも頑張ってるのに効果があまりないのでしんどくなってきて、数学難しいしやーめた!捨て科目にしよう、となる可能性が高くなります。

 

 

中高生に必要な受験やテストのための計算力は段階を踏んでいないと向上しません。

 

 

まずは、小学生の知識がきちんと身についているか紹介します。

 

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ステップ 小学校卒業

「小学校の内容をもう一度勉強しな!」

 

などと言われても、どこを勉強すればいいのか困ります。

 

ここでは、中高生が計算問題を解くのに、必要な小学生の内容を5つに分けて紹介します。

 

  1. 2桁程度の足し算などの暗算
  2. 計算のルール
  3. 分数の約分・通分
  4. 分数の計算
  5. 分数⇒小数、小数⇒分数

 

 

①四則演算の暗算

足し算 (1)  18 + 23 =

引き算 (2)  35 - 17 =

掛け算 (3)  15 × 8  =

割り算 (4)  75 ÷ 15 =

 

 

まずは、簡単なこの計算問題ですが

 

 

実はこの問題をどう解くか!?

 

 

これによって数学のテストができるか、できないかが決まってくると言っても過言ではありません!

 

数学は、考え方工夫・閃きといったものを学ぶ学問です。

 

 

この問題にも一工夫が必要なんです!!センスがある人、ない人と言われていますがここだと思います。

 

 

一般的な解答
筆算で解く。

 

 

日本の算数では、小学校の計算ドリルなどで筆算を叩き込まれています。

 

 

ミスなく解答するように,簡単な計算でもほぼ筆算です。

 

 

私がおススメする方法は

 

工夫した解答
暗算で解き、確認をする。

 

 

何なん!!それだけなん!

 

 

 

と思うかもしれませんが、これが出来ていない人は大学受験までにどこかで壁に当たります。

 

 

この計算が暗算でできるようになるか筆算でするかで計算スピードは大きく変わります!!

 

 

中学・高校と学年が上がるほど、勉強の量が増えます。。そのときに様々な問題を解いている人が最終的には強いです。

 

 

しかし、計算スピードが遅ければ多くの問題に取り組めません。

 

 

またテストでも考える時間が少なくなります。

 

 

でも、暗算ですればミスが多くなるかも・・・。

 

 

ご心配なく!!そのために、確認作業があります!

 

 

暗算をテストで使っていて、ミスがない人は確認を必ずしています!

 

確認作業
(1)18+23=
答えは41です。しかし、これではあっているのか不安です。
そこで、
\(18+23=41⇒41-23=18\)
このように答えの確かめができます!

 

 

筆算でする人は、このような確認作業をする時間がテストでは、あまりとれません。

 

 

これからのために最初は間違えてもいいので、この程度の計算には暗算にチャレンジしてほしいと思います。

 

 

 

ここで勘違いしないために、暗算やソロバンが得意な人が陥りやすい間違いを紹介しておきます。

 

力技で解いてしまう問題
\((1)302×298\)

 

\((2)101^2-99^2\)

 

このような問題が与えられたときに、計算が得意な人は工夫せずに解けるので力技で解いてしまいます。

 

 

しかし、工夫すればこのように

 

 

\((1)302×298=(300+2)(300-2)=89996\)

 

\((2)101^2-99^2=(101+99)(101-99)=400\)

 

 

簡単に解けてしまいます。

 

 

数学は計算力を競う学問ではありません!!数学は考える学問です。

 

 

暗算力を向上するより、直感力を鍛えてラマヌジャンやオイラーみたいになってほしいです(笑)

 

②計算のルール

四則演算を計算するには下記のようなルールがあり、これに従わないといけません。

 

  1. 左から計算
  2. ×・÷+・-より先に計算
  3. ( )の中から計算

 

これらを踏まえた上で、解いてみてください。

 

\((1)  5+2-3+4=\)

 

解答
\((1)5+2-3+4= \Large{8}\)

 

\((2)  30÷5+4×3=\)

 

解答
\((2)30÷5+4×3=\Large{18}\)

 

\((3)  20-(3+5)÷4=\)

 

解答
\((3)20-(3+5)÷4=\Large{18}\)

 

\((4)  (8+8÷4)×2=\)

 

解答
\((4)(8+8÷4)×2=\Large{20}\)

 

\((5)  42÷[12÷(5+1)+3×4]=\)

 

解答
\((5)42÷[12÷(5+1)+3×4]= \Large{3}\)

 

\((6)18-[14÷(26-19)×8]+12÷3=\)

 

解答
\((6)18-[14÷(26-19)×8]+12÷3= \Large{6}\)

 

 

(1)から(6)まで間違いなく解ければ、計算ルールはOKです。

 

 

間違えてしまった方 

 

③分数の約分・通分

計算間違いで多いのが、約分を忘れていることです。

 

\((1) \frac{6}{21}=\)

 

解答
\((1) \frac{6}{21}=\frac{2}{7}\)

 

\((2)\frac{7}{35}=\)

 

解答
\((2)\frac{7}{35}=\frac{1}{5}\)

 

\((3)\frac{12}{42}=\)

 

解答
\((3)\frac{12}{42}=\frac{2}{7}\)

 

 

一回で約分できない、時間がかかる場合などは、九九をしっかり覚えましょう!そして、すぐに反応できるようになりましょう。

 

 

これらができるようになれば、計算ミスは軽減されます。

 

分数の通分

分数の計算に必要な通分。

 

 

できるけど、時間がかかる人が多いです。

 

 

これで時間がかかって、計算が終わらずしんどくなってくるパターンが多いかな。。

 

 

しっかりと反応できるようにしておけば、計算もラクだと思います。

 

 

次の2つの分数を通分してください。

 

\((1)\frac{1}{2} , \frac{1}{3} \)

 

解答
\((1)\frac{1}{2} , \frac{1}{3}→\frac{3}{6} , \frac{2}{6} \)

 

\((2)\frac{2}{3} , \frac{3}{4}\)

 

解答
\((2)\frac{2}{3} , \frac{3}{4}→\frac{8}{12} , \frac{9}{12} \)

 

\((3)\frac{4}{5} , \frac{1}{8} \)

 

解答
\((3)\frac{4}{5} , \frac{1}{8}→\frac{32}{40} , \frac{5}{40} \)

 

\((4)\frac{1}{3} , \frac{1}{6} \)

 

解答
\((4)\frac{1}{3} , \frac{1}{6}→\frac{2}{6} , \frac{1}{6}\)

 

 

 

④分数の計算

次は分数の足し算・引き算・掛け算・割り算の四則演算です。

 

 

計算ミスで最も多いのが、このような計算です!

 

 

\((1)\frac{5}{12}+\frac{1}{4}=\)

 

解答
\((1)\frac{5}{12}+\frac{1}{4}=\frac{5}{12}+\frac{3}{12}=\frac{8}{12}=\frac{2}{3}\)

 

\((2)\frac{1}{2}-\frac{1}{3}=\)

 

解答
\((2)\frac{1}{2}-\frac{1}{3}=\frac{3}{6}-\frac{2}{6}=\frac{1}{6}\)

 

\((3)\frac{7}{8}×\frac{2}{7}=\)

 

解答
\((3)\frac{7}{8}×\frac{2}{7}=\frac{1}{4}\)

 

\((4)\frac{2}{5}÷\frac{3}{4}=\)

 

解答
\((4)\frac{2}{5}÷\frac{3}{4}=\frac{2}{5}×\frac{4}{3}=\frac{8}{15}\)

 

\((5)\frac{1}{5}-\frac{1}{8}×\frac{4}{7}÷\frac{1}{2}=\)

 

解答
\(=\frac{1}{5}-\frac{1}{8}×\frac{4}{7}×\frac{2}{1}=\frac{1}{5}-\frac{1}{7}=\frac{7}{35}-\frac{5}{35}=\frac{2}{35}\)

 

\((6)\frac{3}{45}+\frac{1}{35}×\frac{7}{9}÷\frac{1}{7}=\)

 

解答
\(=\frac{3}{45}+\frac{1}{35}×\frac{7}{9}×\frac{7}{1}=\frac{3}{45}+\frac{7}{45}=\frac{10}{45}=\frac{2}{9}\)

 

 

⑤分数を小数に、小数を分数に

分数と小数をどちらにでも変換できるようになりましょう。

 

 

まずは分数から小数

 

\((1)\frac{3}{10}=\)

 

解答
\((1)\frac{3}{10}=0.3\)

 

\((2)\frac{1}{4}=\)

 

解答
\((2)\frac{1}{4}=0.25\)

 

\((3)\frac{1}{5}=\)

 

解答
\((3)\frac{1}{5}=0.2\)

 

\((4)\frac{3}{4}=\)

 

解答
\((4)\frac{3}{4}=0.75\)

 

\((5)\frac{1}{8}=\)

 

解答
\((5)\frac{1}{8}=0.125\)

 

\((6)\frac{3}{2}=\)

 

解答
\((6)\frac{3}{2}=1.5\)

 

 

次に小数から分数

 

\((1)0.7=\)

 

解答
\((1)0.7=\Large{\frac{7}{10}}\)

 

\((2)1.5=\)

 

解答
\((2)1.5=\Large{\frac{3}{2}}\)

 

\((3)0.15=\)

 

解答
\((3)0.15=\Large{\frac{3}{20}}\)

 

\((4)0.25=\)

 

解答
\((4)0.25=\Large{\frac{1}{4}}\)

 

\((5)0.8=\)

 

解答
\((5)0.8=\Large{\frac{4}{5}}\)

 

\((6)0.125=\)

 

解答
\((6)0.125=\Large{\frac{1}{8}}\)

 

以上できるようになれば終了です。

 

 

小学校卒業までにこの程度できるように、なっていれば問題ないレベルです。

 

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まとめ

  1. 2桁程度の足し算などの暗算
  2. 計算のルール
  3. 分数の約分・通分
  4. 分数の計算
  5. 分数⇒小数、小数⇒分数

 

この5つの計算力があれば、後は中学生の問題をどんどん解いていけば計算力はグングン上がります!

 

 

・・・・最後に、台湾で出された問題。ネットで話題になりました。

 

 

\(\Large{6÷2(1+2)=}\)

 

 

ここまでの知識であれば、答えは、

 

 

\(\Large{6÷2(1+2)=6÷2×(1+2)=3×(3)=9}\)

 

になります。

 

でも、中学生で習う項で考えると、(1+2) = a とおく。

 

\(\Large{6÷2a=\frac{6}{2a}=\frac{3}{a}=1}\)

 

答えが2つになりました。・・・これは、どういうことなのか??

 

÷ という記号 の限界!!

 

これは、計算式の表し方が間違えているからです。

 

\(\Large{6÷2(1+2)=}\)

 

 

\(\Large{\frac{6}{2(1+2)} ,\frac{6(1+2)}{2}}\)

 

どちらにも考えることができます。中学生からは、÷という記号は使わずに

 

分数の形で、表すことに慣れていきましょう。

 

 

 

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