このページは、難しい計算式などは一切出てきません。

 

 

ここでは小中学生にもわかるように

 

  • 微分積分って何なのか??
  • どんなことに利用されているのか??
  • なぜ勉強するのか??

 

など具体的な例を挙げて解説していきます。

 

 

子どもが高校数学で難しい計算をする前に、ぜひ読んでほしい。教えてあげてほしいです。

 

 

そして微分積分のことを知れば、少しは意味不明の記号にも愛着がわくかも・・・。

 

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微分

子ども
さっきから微分って言ってるけど、何なん?

 

一言でいうのは難しいので、まずは漢字で考えてみましょう。

 

微分、「微」・・非常に小さい。「分」・・分ける。
漢字で考えるなら、微分とは非常に小さいものに分ける、ということです。

 

 

非常に小さいものに分けること。

 

 

しかし、これだけではよくわからないので、具体的に短距離陸上選手で考えてみます!

 

①短距離選手の速さ

問題 100mを10秒で走る短距離選手の速さを求めよ。
答え 100÷10=10 秒速10m(時速36km)

 

解説
距離÷時間=速さ

 

この関係を知っていれば、簡単に求まると思います。

 

 

ではこれはどうですか??

 

 

問題
100mを10秒で走る短距離選手のトップスピードを求めよ。

※短距離選手は停止状態からスタートし、トップスピードになるまで加速し、その後徐々に減速しながらゴールします。短距離選手の速さは一定ではなく、変化しています。

 

 

 

解説

微分とは非常に小さいものに分ける、という意味でした。そこで時間を、ごくわずかな時間として考えていきます。

 

まずは1秒づつ考えていきます。その後、0.1秒、0.01秒・・・と細かくしていきます。

 

1秒ごとの距離を計測グラフ①(100m走)

縦軸:距離(m) 

横軸:時間(秒)

 

(※勝手に作ったものなので、実際は違います。)

 

このグラフでは、6~8sの区間が速そうなので、その周辺をもっと詳しくみていきます。

 

 

グラフ①を拡大したグラフ

 

このグラフ①では、6~8秒の区間に速さが最大で11.5m/sとなっています!

 

そこで、

 

6~8秒の区間をもっと詳しくみてみよう。

 

 

勝手に予想した6.5秒から7.5秒までのグラフ

 

すると、6.7秒から7.3秒の区間が最大で11.7m/sとなりました。

 

もっともっと詳しく!

 

そして、さらに細かく細かくしていくと、より厳密な速さが求まっていきます!

 

距離÷時間を細かく見ていくと??
距離÷ごくわずかな時間=速さ
そして、ごくわずかな時間には、ごくわずかな距離移動します。
\(ごくわずかな距離÷ごくわずかな時間=速さ\)

 

で考えることができます。

 

微分!
これを式にすると
\(\frac{ごくわずかな距離}{ごくわずかな時間}=\frac{Δ距離}{Δ時間}=\frac{dx}{dt}\)
\(=\Large{瞬間の速さ}\)
と考えることができます。

これが微分です!

 

 

難しい言い方をします。

 

道のりを時間で微分すると?
瞬間の速さがわかります。

 

 

微分とは、細かく細かく分けて考えて、その瞬間や一瞬の変化を捉えるのに使います。

 

 

そして、瞬間の変化率を求めることができます。

 

 

 

(解答)

この陸上選手の場合は、微分して考えて変化率が正から負になる、その点がトップスピードです!!

 

 

②天気予報

微分は瞬間の変化率がわかりました。

 

これでどういったことに応用されるのか。

 

気象予報士
今日の天気は晴れ。気温は20℃。風速は3m/s。降水量は0mm。
明日の天気は・・・・。

 

 

実は天気予報にも微分が入っています。

 

  1. 天候は常に変化します。
  2. 変化するものには、微分が使えます。
  3. つまり、天候に微分が使える!!

 

 

ではどのように微分を使って、天気を予測しているのか。

 

 

天気予報はどうやって予測しているのか??
アメダスなどでデータを集めて最新技術によって予測しています!

 

 

アメダスとは、気象庁の地域気象観測システムのことです。

 

 

日本で1300カ所ほど機械が置かれていて、降水量や気温、風向・風速、日照時間などを観測してデータを集めています。

 

 

他には気象衛星「ひまわり」。

 

これらのデータで様々な変化率がわかる!
降水量の瞬間の変化率/気温の瞬間の変化率/風向・風速の瞬間の変化率/日照時間の瞬間の変化率

 

様々な要素の瞬間の変化率をスーパーコンピューターを使って求めて、この後の天候を予測しています。

 

 

微分は瞬間の変化率を求めて、未来を予測するのにも使用されているのがわかります。

 

 

微分を使うことで、変化する世界を正確に分析することが可能になりました。

 

 

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積分

子ども
微分は少しわかったけど、積分て何??

 

微分と同じように、まずは漢字で考えてみます。

 

 

漢字だけで考えると、積分とは分けたものを集める、ということです。

「積」・・積む。集めること。

 

では何を集めるのか?
小さく分けたもの

 

小さく分けたものを集める。一体何が求まるのか。

 

面積・体積

 

四角形や円柱の求め方は??

 

子ども
四角形の面積=縦×横
円柱の体積 =底面積×高さ

 

面積や体積は小学生の頃から求めていますし、馴染み深いと思います。

 

 

しかし、これはどうですか??

 

 

難しくないですか。

 

 

しかし、このドンキー樽、底面積(円の面積)なら求めることができます。

 

 

そこで円を薄い円盤の集まりと考えて、細かくきりわけて考えます。

 

 

そして、後で集めます。

ドンキー樽の求め方
円の面積×厚み=ドンキー樽の体積

 

ドンキー樽を1cmごとに切り分けたグラフ

縦軸:円の面積 

横軸:高さ(cm)

直線ではなく放物線にしたかった・・・。

 

この塗られている部分の面積を求めれば、体積が求まります。

 

 

これが積分です!!

 

積分とは?
面積体積を求めることです!!

 

 

では面積がわかればどういったことに応用できるのか??

 

次の2つを紹介します。

 

  1. ロケットの距離
  2. 医療のCTスキャン

 

①ロケットの距離

1秒で16m/s速度が加速するロケットが発射してから8秒後の走行距離は??

 

少し難しい問題ですが、次のグラフを見ればわかりやすいです。

 

縦軸:速度(m/秒) 

横軸:時間(秒)

 

この関数の式は\(y=16x\)

 

この塗りつぶしている所を求めれば、8秒後の距離になります!

 

(解答)

\(128×8÷2=512\)m

 

ちなみにこの関数を積分すれば、

 

 

このようなグラフになり、x秒後にロケットがどこにあるのかもわかります。

 

この関数の式は\(y=8x^2\)

 

x=8を代入すれば、

 

\(8×8×8=512\)m

 

8秒後に512m走行しています。

 

余談

宇宙第一速度は8km/sと言われており、地球の周回軌道に乗るための速度と言われています。

 

 

またアメリカ空軍は地上から80kmで宇宙と定義しています。

 

加速16m/sロケットの場合
このロケットの場合、
\(8000÷16=500\)  
宇宙第一速度に達するためには、500秒かかります。
しかし、真上に向けてロケットを飛ばせば、宇宙まで80km。つまり80000m。
\(80000=8x^2\)で
\(x=100\)  
100秒後には宇宙まで到達してしまう。

 

100秒後のロケットの速度は

\(100×16=1600=1.6km\)

速度は1.6km/sで,第一宇宙速度8km/sになっていないため落下してしまう。

 

このような理由から、ロケットは斜めに飛ばし加速しているそうです!

 

②医療CTスキャン

CT(computer tomography)・・・コンピューター断層撮影

CTスキャンとは??
x線を用いて輪切りの画像を撮影する検査です。切ることなく人体内部を観察できるため、脳などを検査するのに欠かせない装置です。

 

レントゲン写真は一枚撮影しただけのものですが、

 

 

CTは360°あらゆる角度から撮影しています。

 

 

そして撮影したものをコンピューターを使って積み重ねます。

 

 

積み重ねる!!

 

 

ということは、ここで積分が使われています。

 

 

このような医療装置にも積分という技術が使われています。

 

微分積分のはじまり

簡単に微分積分を説明してきましたが、微分と積分は、昔は別々に考えられていました。

 

 

しかしある時から、セットとして結びつくこととなったのです。

 

 

ニュートンと言えば、「万有引力の法則」。

 

 

リンゴが木から落ちるのを見て発見、というエピソードは有名です。

 

 

そのエピソードが有名すぎて、ニュートンのイメージは、運動や力を考えていた物理学者だと思います。

 

 

しかし、素晴らしい数学者でもありました。

 

 

万有引力の法則はケプラーの法則から発見されていますが、その導いている過程で、微分積分を使っています。

 

古くから微分や積分といった考えはありましたが、別々のことのように扱われていました。

 

 

ニュートンが始めて微分と積分の結びつきに気づいたのです!!

 

 

当時は、砲弾の速度や火薬の爆発、弾道の曲線など戦いの道具に用いられました。

それ以降、物理学全般で微分積分が使われはじめ、産業革命へ!

 

 

どんなことに利用されているのか??

 

現在はどんなことに利用されているのか??

 

 

 

人工衛星の軌道。

建築物の強度計算。

経済状況の変化。

楽器の設計。

CD,DVD。

などなど、あげていけばキリがありません。

 

科学の発展を支えてきているのが、微分積分。

 

設計やモノづくりでは必ず微分積分が使われています!

 

なぜ勉強するのか??

高校数学で習う分野は一般生活をする上では、生涯使わないものがほとんどです。

 

微分積分も高校以来って人も多いと思います。

 

微分積分を専門的に使う職種でさえ、数学の計算を必要としません。

 

計算ソフトが充実しているので困ることはほとんどないからです。

 

ではなぜこんなことをするのか??
設計や分析するのに必ず必要だから!

 

 

科学が発展した裏には、微分積分が理論としてあります。

 

 

この理論が崩れれば、現代科学も根底から崩壊します。

 

 

資源が豊富にない日本は、モノづくりにおいて経済大国となりました。今後も日本が豊かに暮らすためには新しいものを作っていかなければなりません。

 

 

新しい何かを設計するときに、必ず微分積分が必要になるときがくるはず・・・。

 

 

また、難しい計算はコンピューターがしてくれますが

 

 

もしその計算ソフトに重大な欠陥があった場合、確認や検証は誰がするんでしょうか??

 

ハンバーガーA店とB店

A店の店主
長年の研究でついに、究極のハンバーガーが完成した!

 

B店の店主
ヒヒヒ。A店の究極ハンバーガーのレシピを盗んだぞ!!

 

こうして、A店とB店のハンバーガーは大繁盛していました。

 

しかし、ある年チーズが不足しており、いつものチーズを仕入れることができません。

 

A店の店主は、

A店の店主
やれるだけやってみよう。

 

長年の研究から知識・経験・技術などを駆使してなんとか究極のハンバーガーに近づけることができるかもしれません。

 

しかしB店の店主は、

B店の店主
・・やばい、やばい。どうしよう。。

ただレシピどおり作っているだけなのでトラブルがあれば、解決するのは困難です。

 

 

微分積分を勉強することは、知識・経験・技術を増やしていっているということなんです!

 

B店の店主ではなく、A店の店主になるために勉強しているんだと思います。

 

まとめ

 

難しい計算は高校や受験でたくさん勉強します。

 

計算の技術を磨くことも大切だからです。

 

しかし、どのような仕組みでどのように活かされているのか!というほうが、重要だと感じています。

 

微分とは「瞬間の変化率」
積分とは「面積」

 

 

このことを知っているだけで、将来素晴らしいアイデアに繋がるかもしれません。

 

 

こてこての数学で終わりにするのではなく、何か役に立つ知識として数学を見つめてほしいです。

 

 

微分の実用例問題です!高校生以上向けですが、知識なくても比較的わかるように作成しました。

 

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